「告白」と同じ湊かなえ原作の映画「白ゆき姫殺人事件」を観た。
物語の前半はテレビのディレクター目線で取材という形をとり、
関わっている人物の証言をとっていき、後半からは容疑者目線で回想する形になっている。
殺人事件というタイトルがついているけど、
推理自体は到底できない人が最後犯人となるので、普通の推理モノとはちょっと違う。
殺人事件を報じる過剰に偏ったテレビのワイドショーと、
容疑者を執拗なまでに吊し上げるツイッターの書き込みが、
実にリアルで、ネットとマスコミへの痛烈な批判にもなっている。
この作品で訴えたいのはまさしくその点であり、犯人捜し自体には重きを置いていないようだ。
おそらく原作がしっかりしているからこそだと思うけど、
物語に次第に取り込まれあっという間の2時間だった。
容疑者を演じる井上真央は証言者目線で微妙に演技を変えており、なかなかよかった。
ただ、地味で目立たないという役だったはずだけど、普通に可愛いぞ。
おすすめ度：★★★
